これからの時代、翻訳機、AIが発達するんだから外国語学習自体がなくなるんじゃないの?

外国語学習

「これからの時代、翻訳機、AIが発達するんだから外国語学習自体がなくなるんじゃないの?」

というご意見もあると思います。

結論から言いますと、

外国語学習はなくなりません!!

なぜそんなことが言えるのか深掘りして考えてみましょう。

確かに昨今のビッグデータを活用したAIの発達はめざましく、翻訳機の精度は上がってきています。

では外国語学習をしなくても済む未来というものは来るのでしょうか?

機械翻訳の最終到達点である同時翻訳が可能となるのか考察します。

人間が会話する時、他者が放った音声を耳で受け取り脳で意味を解釈し、返答する言葉を組み立てて口から音声として発しているわけですね。

外国語が入ってくるわけですから意味を解釈する段階で母語への変換が行われ、返答する言葉を組み立てた後に母語から相手の言語への変換が行われるわけですね。

これを機械翻訳で対応しようとすると、マイクで音声を集音→音声データをビッグデータ、会話パターンと照合→最も近い意味を決定→翻訳→音声データ化→スピーカーで出力する。

という流れを会話している双方が行えば良いわけで、
ここまでを同時に近い速度で行う事は可能となると思います。

但し、これには【語順が全く同じで単語の置き替えで済む言語間なら】という条件が付きます。

同時と言える速さにする為には、マイクで集音している時、単語というカタマリを認識したら即翻訳して音声出力しないととても同時翻訳とは言えないからです。

英語⇔日本語の例としては

I love you
私愛してるあなた

同時という速さを追及するとこんな翻訳になってしまうのです。

いや、AIが発達すれば

I love you
私は愛してるあなたを

これぐらいは出来るのでは?と思う方もいるかもしれません。

たしかにこの様な接続詞を付与出来るとしたなら語順はそのままでも意味が通ります。

では

I love you
私は愛してるあなたに

こんな間違った翻訳をしないようにする方法を考えられますか?

こういった接続詞の有る言語の場合、ビッグデータから抽出して一番多かった接続詞を採用するパターンではこういった間違いが起こりえます。

これの回避には複雑なロジックを追加しなければなりません。

言葉には無限大ともいえる程のパターンが考えられる為、接続詞を絶対に間違わないロジックなんてとても出来るとは思えないですよね。

また日英逆の翻訳を想定してみましょう。

私はあなたを愛してる
I〇〇you

同時翻訳の場合この〇〇部分にはビッグデータの予測から最も多かったパターンの動詞を勝手に入れるしかありません。

canとかspeakとかstudyとか適当に入れられたらたまったものではありません。

これは日本語などの動詞が最後に来る言語は最後まで話を聞かないと何を言おうとしているか分からないのに

同時翻訳は話している途中から出力し始めないと同時翻訳と言えず、

結末が分からないままパターンから最も多いと予測された動詞を勝手に決定し翻訳を進めることになり最終的にわけのわからない事を言う事になる可能性があるという事です。

突き詰めて考えていくと話し終わってからでないと翻訳は不可能であるという事になります。

では話し終わった、文が終わったという事をどのように機械に認識させれば良いのでしょうか?

〇秒音声が途切れたら?

日本語の場合、動詞を認識したら?

また、人間の会話では人が話している最中にもう一人が話し始めてしまう(会話の重なり)という事も起こりえます。

音声を正しく集音出来なかったら?

そもそもの翻訳も怪しくなりそうですよね。

この様に機械翻訳は同時翻訳に耐えうるスピードにはなりますが語順等の様々な問題を完全な形でクリア出来ないので結局人間が言語の学習をするしかないという事になります。

この他の考えられうるテクノロジー

言語野で伝えたい言葉(英語)を念じた脳波を検出→英語の脳波電気信号をデータベースと照合→翻訳→日本語の脳波電気信号に変換→対象の脳へ言葉(日本語)の電気刺激を送り込む。

こういった音声を介さず脳波を使用した技術が確立されたとしても語順、接続詞の問題を完全な形でクリア出来るかというと難しいですよね。

もし【翻訳】ではなく【意味の電気信号】の脳波の入出力、テレパシーみたいなものであればリアルタイム意思疎通は可能かもしれません。

しかしながら【意味の電気信号】で言葉ほど細かな情景、状況の説明の様な複雑な会話の受け渡しは出来るでしょうか?

少なくとも私たちが生きている時代において完璧な意味を送受信するテレパシー技術が確立される可能性は低いと思います。

今回のまとめ

翻訳機(AI)がどんなに発達しても完璧な同時翻訳が実現する未来は考えにくい為、人間が覚えるしかない。

結論:外国語学習は無くならなる事はなく、企業のグローバル化は進む為学習需要は増え続ける。

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